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不動産売却時の査定価格・売り出し価格・成約価格とは?

不動産売却時の査定価格・売り出し価格・成約価格とは?

この記事のハイライト
●査定価格とは不動産会社が対象の不動産を調査し3か月以内に売れた場合の価格を予想したもの
●売り出し価格は査定価格を参考にしたうえで周辺相場や個別の事情を加味して最終的に売主が決定する
●成約価格とは売買契約時の価格のことで条件交渉などを経て売主と買主が最終的に決定した金額を指す

土地や建物を売却する際、気になるのが「どのくらいの価格で売れるのか?」といった点ではないでしょうか。
不動産はそのときの社会情勢や需要の有無、立地や築年数など、さまざまな要因によって価格が変化します。
そのため、査定時の金額でそのまま成約に至るとは限りません。
今回は、不動産売却時の査定価格・売り出し価格・成約価格について解説します。
神戸市北区や須磨区で不動産売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。

不動産売却時の査定価格とは?

不動産売却時の査定価格とは?

まずは、不動産売却時の査定価格について解説します。

査定価格とは?

査定価格とは、不動産会社が対象の不動産を調査し、どのくらいの価格で売れそうか判断したものです。
土地や建物は、売りに出したからといってすぐに売却できる訳ではありません。
3か月~半年ほどかかるのが一般的で、不動産の状態や需要の有無によってはもっと時間がかかったり、反対にすぐに売れたりすることもあります。
査定価格は、3か月程度で成約に至ることを考えたうえで算出された、予想金額ということです。
土地や建物を売りに出すとき、一般的には不動産会社に査定を依頼します。
依頼を受けた不動産会社は、さまざまな情報をもとに調査をおこない、査定価格を算出します。
査定には、机上査定と訪問査定の2種類があるのが特徴です。
机上査定は簡易査定とも呼ばれ、売主からの情報や過去の取引事例、類似物件の売り出し価格などを参考にし結果を出します。
参考にするデータは、土地や建物の所在地や最寄り駅までの距離、土地の面積などです。
すぐに査定価格がわかる分、スピーディーに査定価格を知ることができるのが、メリットとなります。
訪問査定とは、不動産会社の担当者が実際に土地や建物に足を運び、査定価格を出す種類です。
実際に現地を調査すれば、データ上では分からないことも考慮することができます。
そのため、机上査定より精度の高い結果を出せるのがメリットです。

一戸建ての場合は訪問査定が必要?

一戸建てはマンションと比べると個別性が強く、現地に足を運ばなければわからない情報が多いです。
先述のとおり、訪問査定では図面上では分からないことも調べることができます。
たとえば、日当たりの良し悪しや周辺環境、高低差、騒音や臭気、シャワーの水圧や振動などです。
もし埋没物(土地のなかに埋まっている不要物)が疑われる場合は、現地で売主とともに確認する必要があります。
実際に現地を見ないと把握できない、さまざまな要素が査定価格に影響するため、適正価格を知りたい場合は訪問査定がおすすめです。

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不動産売却時の売り出し価格とは?

不動産売却時の売り出し価格とは?

続いて、不動産売却時の売り出し価格とはなにかについて解説します。

売り出し価格とは?

売り出し価格とは、売主が「この金額で売りたい!」と決めた金額です。
査定価格を参考にしたうえで、周辺相場や、売却に至った理由などを加味して最終的な売り出し価格が決定します。
そのため、査定価格=売り出し価格ではないということです。
土地や建物を売却する際の価格を決めるのは、不動産会社ではなく売主自身であることを押さえておきましょう。

決定の基準とは?

売り出し価格を決める基準の一つが、売却期限です。
先述のとおり、査定価格やさまざまな事情を考慮して、最終的な売り出し価格が決まります。
しかし、売却期限が短しい場合、早く売る必要があるため、相場より安く設定するのが一般的です。
高い価格で売りに出してしまうと、なかなか買主が見つからず、期限が長引いてしまうことも珍しくありません。
その反面、売却期限が長い場合、急ぐ必要がないため少し高く設定しても問題ないでしょう。
反響や内覧の有無などから、適したタイミングで値下げすることも可能となります。

注意点

売り出し価格を決定する際の注意点は、上限と下限を決めておくことです。
上限とは、売主が売りたい金額のことで、下限は売却に合意できる最終的な価格を指します。
売却によって赤字になったり、納得のいく取引ができなくなったりしないよう、慎重な判断が求められるでしょう。
また、住宅ローンが残っている場合も、下限をいくらにするかが重要となります。
なぜなら、売却金で住宅ローンを完済できないと、抵当権を抹消できず売ることができないからです。
抵当権とは、金融機関がお金を貸す代わりに、土地や建物を担保にする権利となります。
万が一返済ができなくなった場合、金融機関は担保にしている財産を売り、貸したお金の回収を試みます。
抵当権抹消の条件が住宅ローンの完済のため、もし売却金で完済できない場合は、不足分を貯金などで補わなければなりません。
下限の設定は不動産会社に相談のうえ、決定するのがおすすめです。

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不動産売却時の成約価格とは?

不動産売却時の成約価格とは?

最後に、不動産売却時の成約価格とはなにかについて解説します。

成約価格とは?

成約価格とは、買主と売買契約を締結した際の価格です。
条件交渉などを経て、売主と買主が最終的に決定した金額となります。
成約価格は、相場を調べる際にも役立つものです。
たとえば、不動産会社専用の物件情報サイトであるレインズには、取引情報として成約価格が記載されています。
相場を調査したり、類似物件の取引事例を調べたりするときにも、成約価格が重要な役割を持っているといえるでしょう。

売り出し価格と成約価格が一致しない理由とは?

売り出し価格と成約価格は、一致しないのが一般的です。
売出価格はあくまでも、売主が売りたい価格となり、必ずしもその金額で売れるとは限りません。
広告などを使って土地や建物を売りに出し、そのままの価格で買主が購入してくれれば、売り出し価格と成約価格は同じになるでしょう。
しかし、最終的に成約に至るまでに、値下げ交渉や契約条件のすり合わせなどをおこないます。
売主と買主のあいだで合意が必要になるため、買主が売り出し価格に納得してくれない場合、やむを得ず価格を下げる状況になることも多いです。
不動産の売却において、値下げ交渉は当たり前におこなわれるものと言っても過言ではありません。
そのため、売り出し価格より成約価格が安くなることが一般的といえます。

売り出し価格との乖離率を下げるためには?

売り出し価格との乖離率を下げるためには、適正価格で売りに出すことです。
実際に取引された価格を参考にすることがポイントで、適正価格を調べるために役立つのが、先述した不動産会社専用の物件情報サイトであるレインズとなります。
過去に取引された情報を知ることができ、所在地や土地の面積など、条件を絞って確認することも可能です。
適正価格を知りたい場合は、不動産会社と連携し、レインズの情報を調べることが大切といえるでしょう。

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まとめ

査定価格とは、不動産会社が対象の不動産を調査し、3か月以内に売れた場合の価格を予想したものです。
売り出し価格は査定価格を参考にしたうえで、周辺相場や売主の事情を加味して、最終的に売主が決定します。
成約価格とは売買契約時の価格のことで、条件交渉などを経て、売主と買主が最終的に決定した金額です。
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