残置物を残したまま不動産売却は可能?よくあるトラブルと売却方法を解説
- この記事のハイライト
- ●残置物とは不動産に住んでいた方が退去のときに残していった私物のこと
- ●残置物は売主の身体的理由で処分できないトラブルやエアコンの扱いでトラブルになるケースが多い
- ●残置物がある状態で不動産を売却する際は不動産会社による買取がおすすめである
不動産売却をおこなう際は、室内にある生活用品などをすべて撤去し、空室の状態で引き渡すのが一般的です。
しかし、なかには生活用品などを残したまま引き渡すケースも少なくありません。
そこで、残置物とはなにか、不動産売却時に残置物を残すことで起こるトラブルや、残したままにして売却する方法を解説します。
神戸市北区、須磨区で不動産売却をご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。
不動産売却前に知っておきたい「残置物」とは?
不動産売却時に不要となった家具や家電などを、そのままの状態にして売却できないか考えている方もおられるのではないでしょうか。
また、相続によって不動産を取得し、生活用品の処分が難しいという方もいらっしゃると思います。
ここでは、残置物とはどのようなものを指すのか、また処分方法についても解説します。
残置物とは
残置物とは、不動産に居住していた方が退去時に残していった私物のことです。
具体的には、以下のようなものが残置物となります。
- ●家電製品(テレビ、洗濯機、冷蔵庫など)
- ●家具(タンス、ソファー、テーブル、椅子など)
- ●日用品(衣類、布団、食器など)
- ●趣味趣向品(ゴルフ道具、カメラ、釣り道具など)
- ●付帯設備(照明器具、エアコンなど)
このような生活用品は、売却時に所有者が撤去するのが一般的ですが、何らかの理由によりそのまま残していくケースも少なくありません。
しかし、残置物がある状態で売却するのは、狭く感じるなどマイナスの印象を与えてしまう可能性があるため注意が必要です。
そのため、事前に残置物を撤去しておいたほうが、スムーズな売却が望めるでしょう。
残置物を処分する方法
残置物を処分する方法は、ご自身でする方法と業者へ依頼して撤去してもらう方法があります。
ご自身でする場合は、種類別に分別してから処分することになります。
売主ご自身ですれば、時間と手間はかかるものの、撤去費用を抑えることができるでしょう。
一方で、業者へ依頼する方法は、それなりの費用はかかるものの、手間や時間をかけずに撤去することが可能です。
その際は、専門の業者に連絡をして処分費用を算出してもらいましょう。
そして、処分費用に合意したら、日程を決めて搬出してもらうといった流れになります。
業者によって処分費用が異なるため、複数の業者に見積もりをとってから判断するのもおすすめです。
ただし、残置物の撤去する業者のなかには、悪徳な業者も存在するため、しっかりとした実績があり、対応が丁寧な業者を選ぶことが大切です。
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不動産売却における残置物で起こりやすいトラブル
不動産売却時に残置物があると、買主とトラブルになりやすくなるため注意しなければなりません。
ここでは、残置物について起こりやすいトラブルについて解説します。
トラブル①残置物を処分できない事情がある
残置物によるトラブルで多いのが、売主が残置物を自分で処分できない事情を抱えているケースです。
たとえば、病気やケガなどの身体的な理由で処分できない場合です。
また、処分する量が多すぎて費用が高く処分できないような場合もあります。
このようなトラブルを抱えている場合は、買主に正直に事情を伝えて、残置物の処分を買主とすることを承諾してもらいましょう。
なお、買主から残置物の処分について承諾を得られた場合は、売主は残置物の所有権を破棄することを書面にて通知する必要があります。
トラブル②エアコンの扱いについて
よくあるトラブルとして、エアコンの扱いについても挙げられます。
エアコンは、本来であれば付帯設備であるため、売主が撤去しなければならないものです。
しかし、買主のなかには、エアコンは残こされていると考える方もいます。
基本的には、最初から付いているものでなければ、残す・残さないの決定権は売主にあります。
そのため、エアコンを取り外して持っていくかどうかは売主の自由というわけです。
買主とトラブルにならないためには、買主と事前に話し合っておくことが大切です。
もし、買主にエアコンを残してほしいといわれた場合は、お互いの利害が一致すれば残す方向でも良いかもしれません。
しかし、話し合いでもめるような場合は、買主の要望に譲歩するのが得策といえるでしょう。
もちろん決定権は売主にありますが、買主との契約が破棄になったらもったいないためです。
円滑に取引を進めるためにも、できるだけ買主の要望に沿うよう心掛けることも大切です。
ただし、注意しなければならない点が1つあります。
それは、エアコンが古く不具合を生じることがある場合です。
このようなエアコンは、故障するリスクが高く、かつ電気代も高くなってしまう可能性があります。
買主とトラブルにならないよう、エアコンを残す場合は付帯設備表に状態をしっかりと記載しておきましょう。
なお、その際は、動作確認もしっかりおこない正常に作動しているかチェックすることをおすすめします。
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残置物を残したまま不動産を売却する方法
不動産売却時には残置物を撤去するのが一般的ですが、何らかの理由で残したまま売却したいケースもあるでしょう。
しかし、実際は、残置物が残ったままの不動産はマイナス印象を与えてしまい、かつ処分費用が嵩むことから個人の買主を見つけるのは難しいといえます。
ここでは、残置物を残したまま不動産を売却する方法を解説します。
残置物を残したままの場合は不動産買取がおすすめ
一般的に不動産を売却する際は、不動産会社に仲介を依頼して個人の買主を探します。
しかし、残置物が残った状態のまま仲介で売却するのは、難しいといえるでしょう。
そこで、残置物がある状態でも売却できる方法が「不動産買取」です。
不動産買取とは、不動産を直接不動産会社が買い取る方法です。
個人の買主を探す必要がないため、すぐにでも手放すこともできます。
ただし、不動産買取のデメリットとして挙げるなら、買取価格が安い点です。
それは、残置物の処分する必要があることや、リフォームなどを施すためです。
そのため、多少売却価格が下がってでも早期売却をしたいという方は、不動産買取を検討してみると良いでしょう。
残置物処分にかかる費用
残置物の処分にかかる費用は、地域によっても異なりますが、おおよそ数万円~数十万円が相場です。
また、残置物の数や大きさによっても費用は変動します。
仮に残置物が少なくても、作業員とトラックが必要なため、最低でも数万円は必要になると考えておきましょう。
さらに、家電が多い場合は、処分費用が高くなる可能性があるため注意が必要です。
残置物がある不動産を売却したい場合は、まずは不動産会社にご相談ください。
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まとめ
不動産売却時には、家電や家具などの生活用品などすべてを撤去して退去するのが一般的ですが、なかには身体的な理由から処分できないといったケースもあるでしょう。
そのような残置物がある不動産は、買主にマイナスの印象を与えてしまうだけでなく、トラブルのもとになりやすいため仲介での売却は難しいといえます。
そのため、残置物を残したまま売却を希望する場合は、不動産会社による「買取」を検討してみることをおすすめします。
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