オーバーローンでの不動産売却!オーバーローンの調べ方や売却方法を解説!
- この記事のハイライト
- ●住宅ローン残高が売却価格を上回る状態をオーバーローンという
- ●住宅ローン残高から売却価格を引けばオーバローンかどうかがわかる
- ●オーバーローンの状態で家を売却する方法の一つに任意売却がある
不動産を売却するにあたり、まず確認したいのが「住宅ローンの残金」と「物件の相場」です。
物件の相場よりもローンの残債が多い場合、原則として不動産売却ができません。
売却を進めるには、完済に足りない額を補填したり任意売却を利用したりする必要があります。
この記事では、オーバーローンの状態で不動産を売却する方法について解説します。
神戸市北区や須磨区で不動産売却をご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。
不動産売却前に知っておきたい!オーバーローンとは?
オーバーローンとは、住宅ローンの残額が不動産の売却価格を上回っている状態のことです。
ローンの残額が不動産の売却価格を「オーバー」しているため、オーバーローンと呼ばれています。
たとえば、住宅ローンが2,500万円残っているものの、物件を売却しても2,000万円にしかならないという状態です。
この場合、不動産を売却するには住宅ローンを完済するのに足りない500万円を補填しなければなりません。
一方で、住宅ローンの残額が不動産の売却価格を下回っている状態をアンダーローンと言います。
アンダーローンであれば、家の売却代金で住宅ローンを完済できるため、通常通り売却を進められます。
オーバーローンの物件を売り出せない理由
オーバーローンの不動産を売却できないのは、借入先の金融機関によって抵当権が設定されているためです。
抵当権とは、住宅ローンを組んで不動産を購入する際に、金融機関が購入する不動産を担保にする権利のことです。
ローン契約者が返済不能に陥った場合に、金融機関は抵当権の付いた物件を売却し、融資していたお金を回収します。
つまり、抵当権が付いたままの不動産は、ローン返済滞納による差し押さえのリスクがあるということです。
抵当権を外すには、住宅ローンを完済して抵当権抹消登記を行わなければなりません。
売却代金だけでローンを完済できないオーバーローンの場合は、原則として額を補填しない限り売却は進められません。
オーバーローンになりやすいケース
以下のようなケースは、オーバーローンになりやすいため注意が必要です。
- ●頭金を入れずにフルローンで物件を購入した
- ●新築購入後15年以内に売り出している
頭金なしで住宅ローンを組むと、借入額が高額になりやすく、売却価格でローンを完済できない可能性が高まります。
フルローンで家を購入する方は、昔に比べると増えてきていますが、売却時にはリスクがあることも理解しておかなければなりません。
また、購入後すぐに家を売却する場合も、残債を返しきれずにオーバーローンになる可能性が高いため、売却のタイミングには注意が必要です。
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不動産売却前に確認しておこう!オーバーローンの調べ方
売却予定の住宅がオーバーローンかどうかを調べるには、まず次の2点を確認しましょう。
- ●住宅ローンの残債(残高)
- ●家の売却価格(相場価格)
上記の2点を調べて差し引きすれば、オーバーローンかどうかがわかります。
ここからは、それぞれの調べ方を解説します。
住宅ローンの残債(残高)の調べ方
住宅ローンの残債は、借入先の金融機関から送られてくるローン返済計画書や残高証明書で確認できます。
住宅ローンが固定金利の場合は、借入時にまとめてローン返済表や償還予定表(返済予定表)をもらっているケースが多いです。
変動金利の場合は、6か月ごとなどの金利見直し後にローン返済表が届くこともあります。
また、金融機関によっては、インターネットバンキングやアプリなどで住宅ローンの状況を確認することが可能です。
ネットのページにログインできない場合や書類を紛失した場合は、借入先の金融機関に問い合わせてみましょう。
家の売却価格(相場価格)の調べ方
家の売却価格は、実際に売りに出してみないとわかりません。
そのため、今売りに出したらいくらで売れそうかという「相場価格」を調べるのが一般的です。
物件の相場価格は、周辺にある同じような物件の売り出し価格や過去の成約事例から調べることが可能です。
類似物件の売り出し価格から調べる
類似物件の売り出し価格から相場を求める場合は、不動産情報ポータルサイトを利用しましょう。
類似物件の情報を最低でも3件ほど集めて平均を割り出せば、おおよその相場価格がわかります。
たとえば、売却予定の家に似た物件が「3,000万円」「2,800万円」「3,100万円」で売り出されているとしましょう。
この場合、計算式は「(3,000万円+2,800万円+3,100万円)÷3=2,966万円」となり、相場は3,000万円前後と予想できます。
過去の成約事例から調べる
過去の成約事例から相場価格を調べるには、「レインズマーケットインフォメーション」や「不動産情報ライブラリ」の利用がおすすめです。
レインズマーケットインフォメーションとは、国土交通省が指定した不動産流通機構が運営する不動産情報提供サイトです。
一部の売買成約情報を公開しているため、類似物件の成約価格を調べることで、おおよその相場価格がわかります。
一方で、不動産情報ライブラリは、国土交通省が提供するシステムです。
不動産の取引価格のほか、地価公示等の価格情報や防災情報、都市計画情報、周辺施設情報などを確認できます。
しかし、不動産の相場は経済状況や不動産市場によって変動するため、正確な相場価格を算出するには限界があります。
売却することが決まっていて、より正確な査定を希望するのであれば、ぜひ不動産会社に査定をご依頼ください。
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オーバーローンの不動産を売却する方法
オーバーローンの状態でも、不足分を自己資金で補填できれば売却が可能です。
しかし、なかには十分な貯金がなく、現金を用意でいないという方もいらっしゃるでしょう。
そのような場合は、以下の方法を検討することになります。
アンダーローンになるまで住み続ける
家の売却を急いでいないのであれば、アンダーローンになるまで売却を延期する方法もあります。
売却を延期することでローンの残債が減り、売却価格でローンを完済しやすくなるでしょう。
ただし、売却期間をずらすと、経年劣化によって家の資産価値が下がり、売却価格も低くなる可能性があります。
資産価値が低くなると、残債が減ってもオーバーローンになるケースもあるため注意が必要です。
適切なタイミングで売り出せるよう、家を売りたいと思ったら早めに不動産会社にご相談ください。
金融機関と交渉して任意売却を行う
オーバーローンの状態でも、任意売却によって不動産を売却することが可能です。
任意売却とは、住宅ローンなどの返済が困難になった場合に、金融機関の同意を得て住宅を売却することです。
ローンを滞納したまま長期間が経過すると、自宅は競売にかけられ、任意売却をするよりも低い価格で買い叩かれてしまいます。
任意売却であれば、競売で売るよりも多くの金額を回収できるので、ローンを完済できる可能性が高くなります。
ただし、任意売却をするには金融機関の承諾を得る必要があり、任意売却で得た代金は全額ローンの返済に充てなければなりません。
もし、任意売却をしてもローンを完済できない場合は、その後も返済を続けることになります。
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まとめ
家の売却価格よりも住宅ローンの残債が多い状態をオーバーローンと言い、売却を進めるには差額分を補填する必要があります。
オーバーローンかどうかは、住宅ローンの残債と相場価格を確認し、差し引きすることで確認が可能です。
ローンを完済するのに必要な差額分を用意できず、それでも家を売却したい場合は、アンダーローンになるまで待つか任意売却を検討しましょう。
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