
おしどり贈与とは?適用するための要件やメリットとデメリットも解説!

- この記事のハイライト
- ●おしどり贈与を利用すると贈与額から最高2,000万円まで控除できる
- ●おしどり贈与の要件には婚姻期間が20年を過ぎていることや居住用不動産またはその取得費用の贈与であることなどが挙げられる
- ●おしどり贈与は相続税の節税につながる可能性はあるがほかの税金が発生したり高くなったりするデメリットが生じる
不動産を所有していると、相続税や相続におけるトラブルなどが心配になることもありますよね。
そのような際に検討したい方法の1つに、おしどり贈与が挙げられます。
そこで今回はおしどり贈与とはなにか、要件やメリット、デメリットもふまえて解説します。
神戸市北区や須磨区でご自身の所有している不動産の相続をどうするかお悩みの方は、ぜひご参考にしてください。
おしどり贈与とは①贈与税の配偶者控除の特例の概要

不動産を所有していると、相続に関するさまざまな心配が生じるでしょう。
たとえば、「相続税の負担をなるべく軽減したい」「配偶者は自宅に住み続けられるのか」などです。
そのような心配を解消する方法の1つに、おしどり贈与があります。
どのような制度なのか、確認しておきましょう。
おしどり贈与とは
おしどり贈与とは、「贈与税の配偶者控除の特例」の通称です。
贈与税の配偶者控除の特例とは、結婚してから20年以上が経過した夫婦の間で居住用不動産もしくはその購入資金の贈与があったとき、贈与額から最高2,000万円まで控除できる制度です。
通常は基礎控除額である110万円を超える贈与がおこなわれた場合は、その金額に贈与税が課されます。
けれど、贈与税の配偶者控除の特例を利用すると、基礎控除額である110万円にくわえて最高2,000万円までを贈与額から控除できます。
つまり、最大で2,110万円までは税金が課されません。
ただし、贈与税の配偶者控除の特例を利用するためには、一定の要件を満たすことが必要です。
要件については、あとの章で解説します。
利用する際の手続き方法とは
おしどり贈与の手続きは、贈与を受けた翌年の2月1日~3月15日に税務署でおこないます。
申告書を作成して、この期間中に必要書類とともに提出しましょう。
準備するべき書類は戸籍謄本または抄本と戸籍の附票の写し、贈与を受けた不動産の登記事項証明書です。
戸籍関係の書類は、贈与を受けた日から11日目以降に作成されたものを準備しましょう。
取得費用ではなく居住用不動産を贈与された場合は、固定資産評価証明書も必要です。
戸籍関係や固定資産評価証明書は市町村役場、登記事項証明書は法務局で取得できるので、余裕を持って準備しておきましょう。
なお、おしどり贈与を利用すると税金がかからないケースでも、贈与税の申告はしなくてはなりません。
申告をしないと、控除を受けられないので注意しましょう。
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おしどり贈与とは②適用するための要件

おしどり贈与を利用すると贈与税の負担が軽減しますが、利用するためには要件を満たす必要があります。
どのような要件があるのか、内容を確認しておきましょう。
おしどり贈与の要件とは
おしどり贈与をおこなうための要件は、以下の3点です。
- ●婚姻期間が20年を過ぎている
- ●居住用不動産またはそれを取得する資金の贈与である
- ●贈与があった年の翌年3月15日までに贈与を受けた不動産もしくは贈与を受けた資金で購入した不動産に住んでおり、その後も居住する見込みがある
婚姻期間は通算であるため、結婚10年目に離婚した方と再婚してさらに10年が過ぎたケースなども認められます。
ただし、内縁関係にある妻は対象にならないので注意しましょう。
また、贈与の内容も要件にあり、資金の場合は不動産の取得以外の用途には使えません。
そして、居住期間に関する要件があるので不動産には実際に住む必要があります。
購入資金の贈与を受けた場合は、期限までに不動産を購入して住み始めることができるかどうかをしっかりと検討しましょう。
利用する際の注意点とは
おしどり贈与を利用する際は、おもに3つの注意点があります。
1つ目は、利用するためには贈与税の申告が必要なことです。
先述のとおり、おしどり贈与を利用すると税金が発生しない場合でも、申告は必要なので注意しましょう。
2つ目は、同じ配偶者には一度しか適用できないことです。
婚姻期間が40年を過ぎていても、同じ配偶者に2回目のおしどり贈与はできません。
ただし、再婚して1回目と配偶者が違う場合は、2回目も適用を受けることができます。
3つ目は、二次相続までしっかりと考えることです。
おしどり贈与は、配偶者にかかる相続税の軽減を目的に検討することもあるでしょう。
たしかに配偶者の相続税は軽減するかもしれませんが、配偶者の相続財産は増えるので、次の相続で相続人の負担が増える可能性があります。
トータルで考えると最終的な税負担が増えてしまうこともあるので、二次相続のことまでしっかりと考慮したうえで実行しましょう。
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おしどり贈与とは③得られるメリットと生じるデメリット

おしどり贈与にはメリットとデメリットがあるので、両方をふまえて検討することが大切です。
どのようなメリットとデメリットがあるのか、それぞれ確認しておきましょう。
おしどり贈与によって得られるメリットとは
おもなメリットは相続税対策になることと、配偶者の住居を確保できることです。
相続税は、相続財産の総額から基礎控除額を差し引いた金額に課されます。
そのため、おしどり贈与によって相続財産の総額が減ると、相続税の負担が軽減するでしょう。
さらに、おしどり贈与は生前贈与加算が不要であることも相続税対策につながります。
生前贈与加算とは、相続開始前の一定期間内に贈与を受けた場合は、その金額を相続財産に加算しなくてはならない制度です。
おしどり贈与は対象外であるため、相続発生の直前におこなっても相続財産に加算される心配がありません。
そして、相続発生後の配偶者の住居を確保できることもメリットです。
相続財産に自宅がある場合、相続税を支払うために売却せざるを得なくなり、配偶者が住む場所を失ってしまう可能性があります。
たとえば、おもな財産が自宅であり相続人が複数人いるケースです。
この場合、配偶者が自宅を受け取ると遺産を平等に分けられないため、売却して現金を分けなくてはならないことがあるでしょう。
おしどり贈与によって不動産を配偶者に贈与しておくと、そのような心配はなくなります。
おしどり贈与によって生じるデメリットとは
おしどり贈与によって生じるデメリットは、不動産取得税が発生することです。
相続で不動産を取得したときは非課税ですが、おしどり贈与の場合は発生します。
また、不動産の所有権移転登記にかかる登録免許税の税率が高いこともデメリットです。
相続の場合は0.4%ですが、おしどり贈与の場合は2%が適用されます。
このように、相続税の負担は軽減できても、ほかの税金が発生したり高くなったりするので、相続税対策として考えている場合は注意しましょう。
また相続税対策として考えている場合は、相続税の配偶者控除による節税効果にも注意が必要です。
相続税の配偶者控除とは、配偶者の相続財産が「1億6,000万円」または「法定相続分」までであれば相続税が非課税となる制度です。
配偶者控除を適用すれば、配偶者に相続税が課されることはそれほどないため、ほかの対策は必要ない可能性があります。
おしどり贈与はメリットだけではなく、これらのデメリットをふまえて検討しないと、損をしてしまう可能性があるので注意しましょう。
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まとめ
おしどり贈与とは、要件を満たすと贈与額から最高2,000万円まで控除できる制度です。
メリットには相続税の軽減につながる可能性のあることや、配偶者の住居を確保できることなどが挙げられます。
ただし、ほかの税金が増えてしまうことや、相続税の配偶者控除で節税対策になることなどには注意しましょう。
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